過積載をする場合の注意点! 今時申請する人はいないと思うけど!
過積載をする場合の注意点
太陽光発電の普及率が上がる一方で、売電価格は低下しています。
その対策の1つとして注目されていたのが過積載という方法です。
太陽光発電において、発電量をアップできる過積載は大きな売電収入を生み出す方法として人気でした。
過積載を導入することで、発電量が増えて売電量を上げたり、パワコンの設備利用率が上がったりするなどのメリットがありますが、過積載を導入する上で注意点があります。
①パネルを増やした分だけコストがかかる
パネルを多く設置するため初期費用が高くなります。
ピークカットで発生する電力ロスと太陽光パネルの追加費用が発電量とつり合わなければ、過積載にする意味がありません。
どのくらいの枚数の太陽光パネルが適正なのか、しっかりシミュレーションしておくことが大切です。
②パワコンのメーカー保証が対象外になる可能性がある
パワコンにもメーカー保証がありますが、過積載に対しては、パワコンの約1.2~1.3倍の過積載にしか対応していないケースが多いです。
なかには2倍程度まで保証をしているメーカーや一定の過積載まで保証対象としているパワコンもあります。
事前に、どの程度までの過積載なら保証対象となるのか確認する必要があります。
パワコンの入力制限をオーバーすると停止したり故障したりするそうです。
③軽微変更届出書の提出が必要
FITの設備認定後にパネルを増設したい場合は、経済産業省へ軽微変更届出の提出する必要があります。
軽微変更届出で変更できる出力の範囲は、認定された出力の20%未満の減、または10kW未満の増減の場合のみです。
また、発電設備区分の変更がある場合は変更認定申請をしなければなりません。
④後付けの過積載は価格変更がある
FITの認定を受けた後にパネルを増やすと、価格変更を受けることがあります。
これは年々売電価格が低下していることに起因している問題で、売電価格が高いときにFIT認定を受けた設備に、以前よりも価格が低下している安価なパネルをたくさん載せることを防止するための措置です。
太陽光発電設備の規模によって変わってきますが、FIT認定後に太陽光パネルの容量について「3%以上または3kW以上の増設」「20%以上の減設」した場合は価格変更が付くようになりました。
今時申請する人はいないと思うけど!
過積載は、発電量の増加とともに売電量も増やせるため、売電価格低下の対策として大きな効果があります。
しかし、太陽光パネルを増やすにはコストがかかるので、どのくらいの過積載をすれば最もメリットが出るのか、そのポイントを見極めておくことが大切になってきます。
太陽光発電システムを効率良く活用するために過積載の導入を検討されてはいかがでしょうか。
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